嚥下 (えんげ)
嚥下とは、人が食べ物を口に入れ、咀嚼(かみ砕くこと)した後、飲み込むことであり、このことが困難になることを嚥下障害といいます。高齢者にとって特有な病態のひとつであり、認知症や脳血管障害などにより至るケースが多くあります。
嚥下障害について
原因
- 器質的原因:食物の通路の構造に問題があり、通過を妨げている
- 舌炎、口内炎、歯槽膿漏
- 扁桃炎、扁桃周囲膿瘍・咽頭炎、喉頭炎
- 食道炎、潰瘍 など
- 機能的原因:食物の通路の動きに問題があり、上手く送り込むことができない、加齢も機能的原因の一つとなる
- 脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷
- パーキンソン病、線条体黒質変性症、進行性核上性麻痺
- 筋ジストロフィー、多発性筋炎
- 加齢に伴う変化 など
- 心理的原因:摂食の異常や嚥下困難を訴える患者のうち、理学的所見や検査上明らかな異常が認められない場合
- 神経性食欲不振症、異食症
- 心気神経症
- ヒステリー、うつ病
- 心身症(ストレス性胃潰瘍、神経性胃炎) など
嚥下障害で起こる内科的な問題
- 窒息→誤嚥※で食べ物が気道を塞ぎ呼吸困難となり、窒息を引き起こすことがある
- 誤嚥性肺炎→食物と一緒に口腔や咽頭内の細菌を誤嚥することで起こる肺炎で、口腔内をいつも清潔に保つことが大切
- 低栄養→栄養状態の不良や体重の減少(目に見えて痩せてきた)に注意が必要
- 脱水→水分は特にむせやすく、不足しがちで、脱水状態になることがあるので、尿量は水分不足の大切な目安(少なくとも1日500mlから700ml以上)、とろみ剤を使用することで、水分のむせを減らせる
※誤嚥(ごえん):食べ物が食道に入らず気管にいってしまうこと
嚥下訓練
食物を使わないリハビリテーション(間接的訓練)と食物を使ったリハビリテーション(直接的訓練) がある。前者は主に口、舌、咽や呼吸、おなかの筋肉の訓練をしたり、口腔内の清掃や刺激を使った訓練です。後者は食事を使ったリハビリテーションで、いろいろな形状の食物を使い、さらに患者さんの体位を変化させたりして行います。
老人ホームや居宅サービスのひとつである訪問リハビリテーション等で、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、栄養管理士等によりリハビリや指導が行われます。
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